建築が進む益城町の仮庁舎。プレハブに資材を入れるため重機が動いていた=13日午前11時25分、熊本県益城町、福岡亜純撮影
熊本地震の発生から14日で11カ月。4月からの新年度に向け、2度の震度7を観測した熊本県益城町で、損壊した役場庁舎を建て替える間の拠点となる「仮庁舎」の建設が進んでいる。
特集:熊本地震
現在の庁舎から北東に約1キロの場所に2階建てのプレハブ2棟(延べ約3千平方メートル)を建て、職員が5月から仮庁舎で業務を始める。新庁舎は現在の敷地内に活断層を避ける形で建て直す方向で、2021年度からの使用開始を目指す。
益城町以外にも県内7市町で役場本庁舎などが損壊し、建て替えの方針が決まっている。新庁舎は小国町が18年度、天草市が19年度、人吉市が20年度の使用開始を目指す。八代市、宇土市、大津町は21年度が目標で、水俣市は未定。各市町はそれまでの間、プレハブや他の公共施設などに「間借り」する形で業務を続ける。
13日現在、地震の死者は関連死も含めて熊本、大分両県で207人、住宅被害は約19万5千棟。住宅被害の認定調査が済んでいないのは約1300件で、被害総数の全体像が見えてきた。応急仮設住宅や民間賃貸の「みなし仮設」、公営住宅に入居する熊本県の被災者は計約2万世帯。同県は約1万4千世帯に上る「みなし仮設」の申請期限を3月末としている。(平井良和)