30日午前の東京外国為替市場で円相場は反発した。12時時点では1ドル=119円24~26銭近辺と前週末17時時点に比べ19銭の円高・ドル安水準で推移している。前週末のニューヨーク市場で、米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が講演でドル高に警戒感を改めて示したことをきっかけに円買い・ドル売りが入った流れを引き継いだ。
ただ、午前の東京市場では総じて方向感の乏しい展開だった。10時前の中値決済については「ドルの需給に大きな偏りはなかった」(国内銀行)という。中値公表後に国内輸出企業の円買い注文を巻き込む形で利益確定の円買いが入り、円がじり高となる場面があった。その後は日経平均株価が堅調に推移したことが低リスク通貨とされる円の重荷となり、円の上値は限られた。
9~12時の円の高値は119円12銭近辺、安値は119円30銭近辺で、値幅は18銭程度だった。
円は対ユーロで反落した。12時時点では1ユーロ=129円66~69銭近辺と同55銭の円安・ユーロ高水準で推移している。対ドルでのユーロ高が波及し前週末比で円安・ユーロ高で始まった。ただ、円が対ドルで上げ幅を広げると、対ユーロでも円買いが入り、下げ渋る展開となった。
ユーロは対ドルで反発した。12時時点では1ユーロ=1.0871~74ドル近辺と同0.0062ドルのユーロ高・ドル安水準で推移している。前週末の海外市場で進んだユーロ買い・ドル売りの流れを引き継いで始まった。その後は新規の取引材料が乏しく、持ち高を大きく傾ける動きはみられなかった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕