日本自動車輸入組合(JAIA)が6日発表した2014年度の輸入車販売台数(日本メーカー車除く)は、前年度比6.7%減の28万1766台だった。消費増税前の駆け込み需要の反動減が響き、09年度以来5年ぶりに前年度を下回った。
乗用車の価格帯別では、日本メーカーと競合する車種の多い400万円未満が12.1%減と落ち込みが大きかった。「増税後の消費者の価格志向の強まりが影響した」(JAIA)。一方、各社の主力車種がそろう400万~1000万円は5.1%増。先進安全技術やディーゼルエンジンを搭載した新型車などを投入した効果が出た。国産車に比べて増税の反動減の影響は少なく、登録車販売に占める外国メーカー車のシェアは9%と4年連続で過去最高を更新した。目立った新車投入のなかった日本メーカーの逆輸入車を含めた合計では10.5%減の32万4087台となった。
メーカー別のシェアでは、独フォルクスワーゲン(VW)が19.27%と前年度よりも0.66ポイント低下したものの首位を維持した。2位の独メルセデス・ベンツは19.08%、3位は独BMWの13.37%だった。車名別の新車販売台では、VWの小型車「ゴルフ」が2万7812台で首位。昨年夏に7年ぶりにモデルチェンジしたこともありベンツの主力セダン「Cクラス」が1万9465台で2位となった。3位はBMWグループの「MINI」だった。JAIAによると「15年度は増税後の反動減が一巡し販売は堅調に推移する見通し」。為替の円安の中でも「販売価格の急激な引き上げはないのでは」という。
同時に発表した3月の輸入外国車の販売台数は前年同月比6.4%減の3万9841台。増税の駆け込み需要の反動があったものの、単月では消費税率が3%から5%に上がった直前の97年3月と、14年3月に続く過去3番目に高い水準だった。逆輸入の日本メーカー車を含めた販売台数は7.6%減の4万5230台だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕