【深圳=北西厚一】シャープは10日、中国電子信息博覧会(中国ITエキスポ)を開催している深圳市内のホテルで、世界最高画質のスマートフォン(スマホ)向け液晶パネルを発表した。独自技術「IGZO(イグゾー)」を使った低消費電力パネルで、フルハイビジョンの4倍の「4K」の表示に対応する。
画面の鮮明さを示す画素密度(1インチあたりの画素数)は800以上で、現在の最高画質の500~600程度を大幅に上回る。シャープはパネル素材の組成を改良し、トランジスタの設計を変更。画素のサイズを大幅に縮小した。
トランジスタ素材にガリウムなどの酸化物を使うイグゾーは、シリコンでつくる一般的な液晶パネルと比べて消費電力を5分の1以下に抑えられる。タッチパネルの高機能化にも対応するため、中国などで高付加価値モデルの旗艦製品とする。