ドラッグストア大手のツルハホールディングス(HD)と愛媛県地盤のスーパーのフジは13日、中四国地方でドラッグストアを展開するレデイ薬局にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。ツルハHDは51億8000万円を投じ、発行済み株式の51%を取得する。店舗網が手薄な西日本で事業を拡大する。
フジはレデイ薬局に約34%を出資している。ツルハHDとフジはまず、レデイ薬局創業家などから1株800円で発行済み株式の約29%を5月18日までに取得。フジは12億6000万円を投じ、出資比率を49%に引き上げる。その後、7月13日までにツルハが一般株主から残り約36%を1株1000円で買い取る。レデイ薬局は10月をめどに上場廃止となる見通し。
レデイ薬局は中四国を中心に2月末時点でドラッグストアなど約200店を展開。ツルハHDは東日本を中心に約1350店を展開する。同日会見したツルハHDの堀川政司社長は「地域的に補完関係にあり、(中四国で)ドミナント(集中出店)化を一気に加速できる」と語った。今後、共同仕入れや自主企画商品の共同開発も進める。
ドラッグストア業界では再編が加速している。イオンはウエルシアホールディングスなど傘下の4社を9月までに統合。現在1位のマツモトキヨシホールディングスを上回る見通し。ツルハHDとレデイ薬局の売上高は単純合算で4410億円(13年度)となり2位のサンドラッグ(13年度で4478億円)に迫る。