京都や奈良など各地の寺や神社で油のような液体がまかれているのが見つかった事件で、被害は9府県33カ所に及んでいることが16日、警察庁のまとめで分かった。金高雅仁長官が同日、国家公安委員会後の記者会見で明らかにした。
主な被害は、奈良県が東大寺など19カ所、京都府は二条城など4カ所、千葉県は成田山新勝寺など3カ所。同庁は10日付で全国の警察にパトロールの強化などを指示した。
各府県警は文化財保護法違反や器物損壊容疑で捜査しており、防犯カメラの画像解析や液体の鑑定などを進めている。
金高長官は「貴重な文化財の価値を損なう悪質な事件。関係機関と連携し、続発防止に努めたい」と話した。
〔共同〕