宍道湖(しんじこ)漁業協同組合(松江市)は24日、宍道湖産シジミの2014年の漁獲量が3448トンとなり4年ぶりに産地別で全国1位になったと発表した。水質変化などによりここ数年は資源量の減少が続いていた。資源の回復を機に漁協はロゴマークの導入やイベント実施によりシジミの消費拡大を目指す。
13年まで3年連続で産地別で首位を続けた十三湖(青森県)の14年の漁獲量は未公表だが農林水産省によると、青森県全体の漁獲量が宍道湖単独より少ない3350トンだったため、宍道湖の首位が確定した。
宍道湖産シジミは年間5000トンを割った07年から漁獲量が急減していた。塩分濃度の低下や湖底の富栄養化などが原因との説が有力だ。漁協は資源量の減少に対応して操業日数の短縮や1日の漁獲量制限を強化。資源保護に努めてきた。
宍道湖漁協の原俊雄代表理事組合長は「安定供給実現とブランド化推進によって、観光客や地域住民により多くのシジミを食べてもらいたい」と強調。現在の漁業者と卸業者の相対取引を見直して、品質管理と価格維持につながる共同販売(入札)方式の導入を検討する考えを示した。