スピードスケート女子の小平奈緒(相沢病院)が4日、昨年から練習拠点とするオランダに向け成田空港を出発した。昨季はスケート王国のスタイルを吸収してワールドカップ(W杯)500メートル総合優勝など活躍。「オランダの材料をもとに、日本らしく技も磨いていきたい。日本人としてどう戦えるかを深めたい」と一層の飛躍を期した。
1カ月余りの一時帰国の間に兵庫県の古武術道場に出向き、素早い体の動かし方などを学んだ。「オランダ人が体格で処理できるところを、日本人は補わないといけない」と、効率よく氷に力を伝える技術につなげる狙いもある。好成績に慢心せず「さらに一つ飛び抜けるためには何かが必要」と創意工夫を重ねる。
現地ではゆったりと自転車を長時間こぐ練習が多いが、ことしはウエートトレーニングの負荷を上げ、体力強化にも力を入れる。「去年は味付けせずやっていたが、自分の意見も発信したい」と意欲は十分。昨季に続いて、秋の国内開幕戦まで本場で鍛える予定で「成果が出ても出なくても正解。やるしかない」と笑顔で旅立った。〔共同〕