ジャイアントパンダ国家公園成都管理分局(以下、「成都パンダ分局」)は今月24日、村民から先ごろジャイアントパンダ国家公園彭州エリア周辺で、茶褐色の毛のサルを見かけたという連絡をうけたため、ただちに職員を現場に派遣したところ、中国の一級重点保護野生動物の「四川キンシコウ」であることが確認されたことを明らかにした。その四川キンシコウは毛並みにツヤがあり、その動きは敏捷で、木から木へ飛び移ったり、木に登ったりと、とても元気な様子だったという。職員は、噂を聞きつけその場に集まっていた人々に解散を指示したほか、キンシコウが安全に群れに戻れるように、保護を目的とした観測実施を毎日行うよう手配した。四川在線が報じた。
四川キンシコウ(画像提供・成都パンダ分局)。
四川キンシコウは、中国固有種で、パンダの生息地における重要なパンダの「コンパニオンアニマル」と言える。今回、健康状態が良好な四川キンシコウがジャイアントパンダ国家公園周辺で確認されたことは、現地の人々にとってはうれしい知らせであっただけでなく、同公園が建設されたことで生態保護が進んでいることの価値と成果を感じさせる出来事だった。
キエリテン
ジャイアントパンダ国家公園成都エリアには、野外保護パトロールルートが65ルート、赤外線モニタリングルートが93ルート、カメラトラップ271台が設置されており、これまで撮影された有効な写真は約9万7100枚、有効な映像は約2万2900本に上る。それらの写真や映像には、ジャイアントパンダや四川キンシコウ、ターキン、コビトジャコウジカ、ツキノワグマ、イノシシ、ベンガルヤマネコなど、国家一・二級重点保護動物が映っていた。
ツキノワグマ
ターキン
成都パンダ分局は今年、スマートモニタリング保護パトロールシステムプロジェクトを実施して、ジャイアントパンダ国家公園成都エリアの「天地空一体化」モニタリングプラットフォームを構築し、パンダやその他の絶滅の危機にある野生の希少種のスマート化モニタリング・保護を展開する計画だ。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年2月26日