【NQNニューヨーク=岩切清司】4日のニューヨーク外国為替市場で円相場は横ばいだった。終値は前週末と同じ1ドル=120円10~20銭。新規の売買材料に乏しく、日英の外為市場が休場だったこともあって方向感に乏しい展開が続いた。
「積極的な取引はほとんど見られなかった」(邦銀の為替トレーダー)という。日本は大型連休の最中で、英国も休場となると市場参加者が限られた。ニューヨーク市場では狭い範囲の値動きにどまった。一部には8日発表予定の4月の米雇用統計を控えて様子見ムードも漂っているとの指摘もあった。
欧州の景況感関連指数が底堅さを示し、米国でも3月の製造業受注が市場予想を上回る伸びを示したものの、相場への影響は限られた。
シカゴ連銀のエバンス総裁が「2016年の早い時期まで利上げを始めるのは適切ではない」と述べたと伝わった。同総裁は従来の考えを改めて示した格好で、市場では材料視されなかった。
この日の円の高値は120円04銭、安値は120円27銭だった。
円は対ユーロで6営業日ぶりに反発した。前週末比65銭円高・ユーロ安の1ユーロ=133円85~95銭で取引を終えた。対ユーロで円安基調が続いていただけに利益を確定する円買いが相場を支えた。
ユーロは対ドルで続落した。終値は前週末比0.0055ドル安い1ユーロ=1.1145~55ドルだった。ドイツの株式相場を中心に欧州株の上げが目立ったものの、ユーロ相場の反応は限定的だった。
この日のユーロの安値は1.1132ドル、高値は1.1190ドルだった。