4月12日投開票の札幌市長選で初当選した秋元克広市長が7日午前、初登庁した。就任記者会見で秋元市長は選挙戦で掲げた公約について、年内に策定する中期計画に基づいて実行していく方針を示した。2026年の冬季五輪の招致活動などを中心に、道庁との連携をこれまでよりも強めていく考えも強調した。
秋元市長は公約として企業誘致や都心部の再開発、子育て環境の改善などを掲げた。7日の会見では「(この4年間は)これからの10年、20年を占う4年間となる」と述べ、時間をかけて実行計画を練る必要性を強調。9~10月に中期計画の素案を示し、年内に決定する考えを明らかにした。
道庁との連携も強化する。前任の上田文雄市長時代には、高橋はるみ知事との公式な会談の場が原則として年に1回開かれる北海道・札幌市行政懇談会に限られていた。秋元市長は「できるだけ多く(知事と)話し合える機会を作りたい」と語り、五輪招致や人口減少といった課題に一緒に取り組むとした。
会見に先立ち、職員へのあいさつでは「今ここに立っているのはみなさんと35年間一緒に仕事をした秋元ではない」と述べ、12年ぶりに市職員出身の市長が誕生したことで役所の論理が横行しないよう、くぎを刺した。