生活情報サイトの58同城が今月24日に発表した、春節(旧正月、今年は2月12日)後に都市に戻って仕事をする人々に関する調査研究報告によると、春節後に転職を希望する人の年齢は21‐30歳に集中している。また、就業者の75%に転職の経験があり、就業者の48%に春節後転職する計画があり、27%は、国内の有力企業を選んでいた。就業者が転職する際、希望する月給は平均1万5569元(1元は約16.5円)となっている。北京日報アプリが伝えた。
春節前後に転職する人の年齢は21‐30歳に集中しており、学歴は学部卒業がメインだった。うち、転職の計画がある人の73%は学部以上の学歴を有しており、46%がマイホームを所有しており、既婚者は56%を占め、子供がいる人は就業者の78%を占めていた。
新年を迎え決意を新たにしている人も多い。就業者のうち、春節後に転職の計画がある人の割合は48%に達した。うち58%は業界内での転職を希望し、31%は業界を変えることを希望していた。報告は、「一部の就業者は、転職を通して、キャリアアップすることを目指しているものの、大半の就業者は保守的で、知識や人脈をそのまま使える業界内で新しい仕事を探すことを希望していることを示している。一部の就業者は、コンフォートゾーンを抜け出して、他の分野の仕事の機会を探そうとしている」と分析している。
転職を希望する主要な理由を見ると、就業者の37%が「自分のやりたいことに挑戦し、さらに多くの機会を探すことを目的として仕事の状態を変えたい」、35%が「さらに多くの出世のチャンスがほしいから」と答えた。現状に満足していないワーカーが多く、就業者は、さらに大きなキャリアップの機会、さらに高い職位を得ることで仕事をする価値を高めたいと考えていることが分かる。その一方で、就業者の52%が「春節後の転職の計画はない」とし、その大半が今の仕事に満足していて、「今いる所で安定して仕事と暮らしを両立させたい」と考えていた。
経歴を見ると、就業者の75%に転職の経験があり、大半の就業者が1-3回仕事を変えていた。うち、一線都市と新一線都市の就業者の転職回数は1-3回に集中していた。一線都市は経済的に発達しており、仕事の機会も多いため、就業者が転職する頻度も高まる傾向にある。
一線都市のうち、転職する就業者の割合が最も高いのは広州で83%。新一線都市で最も高いのは天津で63%となっている。転職の頻度はそれぞれの都市の人材流動状況を反映しており、沿海都市の人材の流動性が往々にして高くなっているほか、就業者の転職の頻度も高い。
年齢別に見ると、転職の頻度が最も高いのは「95後(1995‐99年生まれ)」で、うち53%に転職の経験があった。「80後(80年代生まれ)」の頻度は比較的低く、転職の経験がある人の割合も23%にとどまった。中年層に比べると、若者のほうが転職を好む傾向にあり、随時、仕事の方向性を変え、位置付けを調整し、さらなるキャリアアップを追求していることが分かる。
春節後に就職する都市を見ると、47%が一線都市を選び、一線都市や新一線都市を離れて二線/三線以下の都市に行くことを選ぶ人は12%にとどまった。つまりこれは、一線都市が依然として人材が集まる場所となっているということを示している。所得水準が高く、キャリアアップの可能性が大きいため、さらに多くの人材が仕事を求めて一線都市を選ぶようになっている。
最も人気となっている業界は、一線都市と新一線都市で異なり、一線都市で最も人気となっているのは大手IT企業であるのに対して、新一線都市は金融業界となっている。IT業界を選ぶ就業者のうち、最も多いのは「90後(1990-94年生まれ)」と「95後」で、それぞれ15%と10%。IT業界は技術の進捗スピードが速い業界であるため、学習能力が高くIT業界の仕事にいち早く適応できる若者が同業界に占める割合が高くなっている。「80後」を見ると、金融/銀行/証券/投資を選ぶ人が比較的多く、割合は13%となっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年2月26日