神奈川県山北町で昨年8月、母子3人が川に流され死亡した事故が起きたキャンプ場について、神奈川県は8日までに、トイレや洗い場など場内の28施設を無許可で設置し河川法に違反しているとして、11日から行政代執行で撤去すると発表した。6月5日までの予定で、費用はキャンプ場の運営会社に請求する。
県によると、運営会社に2012年3月、施設の除去を命じたが、同社は同8月に取り消しを求めて横浜地裁に提訴。昨年7月に東京高裁が控訴を棄却し、同社側の敗訴が確定した。その後、同社は自主撤去に関する工程表を提出したが、作業が完了せず、県は行政代執行を決めた。
事故は昨年8月1日夜に発生。急な大雨で川が増水を始め、テントを張った中州から父親を含めた家族4人で車に乗って反対岸へ渡って避難しようとした際に流された。〔共同〕