【ワルシャワ=共同】北大西洋条約機構(NATO)加盟国の中で対ロシア最強硬派とされるポーランドで、任期満了に伴う大統領選挙が10日行われた。地元テレビの出口調査によると、中道保守「市民プラットフォーム」が推す現職コモロフスキ氏(62)と最大野党の保守「法と正義」のアンジェイ・ドゥダ氏(42)が24日の決選投票に進む見通しとなった。
出口調査によると、ドゥダ氏が34.8%で、32.2%のコモロフスキ氏を僅差でリード。ロック歌手のパベル・クキス氏(51)が20.3%と善戦。計11人が立候補しており、いずれも当選に必要な過半数を獲得するのは困難な情勢だ。
国防相の経験のあるコモロフスキ氏は「真の安定と安全」をスローガンに選挙戦を展開。第1回投票で過半数を獲得する勢いだったが、ここ数週間で失速し、ドゥダ氏に逆転を許した。
投票終了後、コモロフスキ氏は、予想外に低い得票率について「国民が満足していないという警告だ」と述べ、決選投票での挽回を誓った。
ドゥダ氏は貧困層を優遇する政策などを公約に掲げてきた。「ポーランドは変化を必要としている。まずは大統領を代えることだ」と訴えた。