【ソウル=小倉健太郎】韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は21日、新たな首相候補に黄教安(ファン・ギョアン、58)法相を内定した。黄氏は法務官僚出身で2013年の朴政権発足時から法相を務める。内定を発表した大統領府の広報首席秘書官は「社会全体の不正腐敗の根を絶ち、政治改革を進めるのに適任者だ」と紹介した。
国会の人事聴聞会を経て正式に任命する。実際に就任すれば朴槿恵政権で3人目の首相となる。ただ、野党はかねて黄氏を保守色が強く大企業寄りの姿勢が目立つと批判していたため、曲折も予想される。
前首相の李完九(イ・ワング)氏は4月27日、不正資金疑惑の浮上を受けて就任から2カ月余りで辞任した。既に1カ月近く首相不在が続いており、崔炅煥(チェ・ギョンファン)副首相兼企画財政相らが職務を代行している。