滋賀県東近江市で「100畳大凧(おおだこ)」と呼ばれる大だこが落下、1人が重体、3人が重軽傷を負った事故で、東近江署は1日、警備態勢に不備があった可能性があるとして、業務上過失傷害の疑いで「東近江大凧まつり」の実行委員会側から事情を聴いた。
捜査関係者によると、けが人が出たのは大だこが落下する危険性のある地点だったのに、市や保存会でつくる実行委が、観客が入るのを規制しなかった可能性がある。また揚げる直前に骨組みが補修されており、強風にあおられて落下した原因になったとも考えられるという。
同市の小椋正清市長は1日の市議会で「負傷した方々に深くおわびする」と改めて謝罪。庁内会議で「警察の捜査に協力する」と話したという。
事故は5月31日午後、東近江市福堂町の運動公園で開かれていた祭りで揚げていた大だこが200メートルの高さから急降下して墜落。観客が下敷きになるなどし、堺市の吉井淳一さん(73)が意識不明の重体、3人が骨折や打撲などのけがをした。〔共同〕