【NQNニューヨーク=岩切清司】1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに小反発した。終値は前週末比29ドル69セント(0.2%)高の1万8040ドル37セントとなった。経済指標は強弱が交錯した。米景気の先行きの見極めが依然として難しく、5月の米雇用統計など重要イベントも控え様子見ムードが市場を覆った。
4月の個人消費支出/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3E5EAEBE2E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX(PCE)は市場予想に届かなかった半面、5月の米サプライマネジメント協会(ISM)の米製造業景況感指数は市場予想を上回る伸びを示した。米連邦準備理事会(FRB)の利上げ開始時期について市場予想への影響は限られた。
5日には5月の米雇用統計が発表される。欧州ではギリシャが国際通貨基金(IMF/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE7E4E3E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX)に対する借り入れの返済期限を迎えるが、同国への資金支援問題に進展は見られなかった。このため積極的な売買を手掛ける投資家は少なかった。
ダウ平均は朝方に下げる場面があったものの切り返し、午後には一時、上げ幅を95ドルまで拡大した。ただ、取引終了にかけては伸び悩むなど、方向感は出なかった。
ナスダック/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2EAE2E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX総合株価指数も3営業日ぶりに反発。同12.903ポイント(0.3%)高の5082.929となった。
業種別S&P500種株価指数(全10業種)は「資本財/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE6EAE3E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX・サービス」や「ヘルスケア」など8業種が上昇。「電気通信サービス」と「エネルギー」は下げた。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約6億8000万株(速報値)、ナスダック市場は約18億4000万株(同)だった。
化学のOMグループが急伸した。買収ファンドによる株式買い取り案に合意したと発表。買い取り価格に株価がさや寄せした。ゼネラル・エレクトリック(GE)は一部金融事業の売却に関する動きが伝わり、わずかに上げて終えた。化学のデュポンやマイクロソフト、金融のゴールドマン・サックス、クレジットカードのビザが高い。
半導体のインテルが反落。同業のアルテラ買収を正式に発表したものの、材料出尽くしから利益を確定する売りが優勢となった。プロパンガスの販売を手掛けるフェレルガス・パートナーズも石油などの輸送会社買収を発表したが、財務負担を嫌気した売りが出た。製薬のファイザーや通信のベライゾン・コミュニケーションズ、通信機器のシスコシステムズが安い。