米国務省のトナー報道官代行は9日の記者会見で、韓国の憲法裁判所が朴槿恵(パククネ)大統領を罷免(ひめん)するかどうかの決定を出すことについて、「手続きを尊重しており、(韓国の)内政問題でありコメントはしない」と述べた。一方、「韓国は強力な同盟国で、米韓関係は重要だ」と話し、北朝鮮問題や米軍が配備を進める高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD〈サード〉)での協力関係を引き続き重視する考えを示した。
朴大統領の罷免を宣告、5月にも大統領選 韓国憲法裁
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トナー氏は、THAAD配備への影響については、「全くない」と断言。また、仮に朴氏が罷免され、韓国の北朝鮮政策が転換する可能性などを問われたが、「政権が代わり新たなリーダーになっても、米韓の根本的な絆と同盟関係は持続する」と述べるにとどめ、17日からのティラーソン国務長官の訪韓について、「多くのことを話し合い、生産的な時間になるだろう」とした。(ワシントン=高野裕介)