【香港=粟井康夫】香港の立法会(議会)は17日、2017年の次期行政長官選挙に向けた選挙制度改革法案の審議を始めた。週内に採決する見込み。中国政府の意に沿わない人物の立候補を排除する内容に民主派議員は反発しており、否決される公算が大きい。立法会周辺では民主派、親中国派の支持団体がそれぞれ集会を開き、騒然とした雰囲気となった。
同法案は中国の全国人民代表大会(全人代)の決定に沿って、香港政府が策定した。親中国派が大多数を占める指名委員会で過半数の支持を得ることを立候補の条件にしており、民主派からの出馬は事実上不可能になる。
立法会での親中国派議員の議席数は法案成立に必要な3分の2に満たず、民主派議員27人のうち4人以上が賛成に回らなければ否決される。