横河電機は、2018年3月期までの3年間で400億円超のコスト削減を計画している。前期に実施した希望退職の効果に加え、プラント制御事業ではICT(情報通信技術)を活用して人件費を抑制。部品の輸送費も削減する。資源価格の下落でプラント向け設備投資に減速感が出るなか、収益体質を改善する。
世界各地のプラントにエンジニアを配置し、温度・圧力制御機器などを管理していた体制を見直す。ICTを活用して各プラントの稼働状況をシンガポールやインドなど5カ所の拠点から遠隔監視する仕組みに移行する考え。3年間で人件費など約80億円のコスト削減につなげる。
物流も効率化する。制御に使うセンサーなど重量のある装置の輸送を飛行機から船の利用に一部変える。工場間の輸送ルートも見直し、約50億円の削減を見込む。
同社は前期に約1100人の希望退職を募っており、固定費削減の効果も出る。
同社は18年3月期を最終年度とする中期経営計画で、売上高営業利益率を前期実績の7%強から10%以上に引き上げる目標を掲げており、今回のコスト削減策がその柱となる。