九州大学は24日、鹿児島県屋久島町の口永良部島・新岳の噴火を受け、同島の周辺海底に、地震計を7月上旬に設置すると発表した。鹿児島大学、長崎大学と共同で行う。島内にも地震計は設置されているが、海底でも観測データを集めることで、中長期的な火山活動の動向調査に役立てる。
火山噴火予知連絡会副会長の清水洋・九大大学院教授によると、海底への設置により地下深くの動きを正確に観測できるようになり、「火山の中長期的な動向を探るのに有効」という。今後の火山活動で島内での観測が難しくなる場合なども見込んで設置を決めた。
清水教授によると、地震計の設置作業は7月3~7日を予定。4台を火口から約6.5キロ離れた水深約600メートルの地点に、島を囲むように設置する。定期的に引き揚げて観測データを収集し、気象庁にも提供する。地震計は2台を鹿児島大、2台を九大が提供する。