トヨタ自動車(7203)と日産自動車(7201)、ホンダ(7267)の3社は1日、燃料電池自動車(FCV)用水素ステーション整備の支援事業を始めると発表した。FCV普及を目指す民間企業で構成する組織「水素供給・利用技術研究組合(HySUT)」に対し資金提供などを実施する。インフラ整備への協力を通じてFCVを利用しやすくする環境づくりを進める。
JXホールディングス(5020)傘下のJX日鉱日石エネルギーや東京ガス(9531)などHySUTの構成企業による水素ステーションの運営にかかる人件費や修繕費などが支援の対象となる。水素ステーション1基当たり年間1100万円を上限に経費の3分の1を負担する。2015年度分の支援申請は1日から受け付ける。水素ステーションには政府も設置などにかかる費用の一部負担を実施している。
現在、日本には商用の水素ステーションが81カ所あるという。FCVではトヨタが昨年12月に「ミライ」を発売。ホンダは15年度中、日産自は17年にもFCVを投入する考えだ。
トヨタの伊勢清貴専務役員は1日に都内で開いた記者会見で「20年度までの中期的な支援から水素ステーションの整備を後押ししたい。3社は20年度までに総額50億~60億円の支援を考えている」と語った。〔日経QUICKニュース(NQN)〕