【NQNニューヨーク=大石祥代】1日のニューヨーク外国為替市場で円相場は下落し、前日比70銭円安・ドル高の1ドル=123円15~25銭で終えた。米経済指標の改善が相次ぎ、米景気の勢いが増しているとの見方から円売り・ドル買いが優勢になった。
民間雇用関連サービス会社ADPが発表した6月の全米雇用リポートでは、非農業部門の雇用者数(政府部門を除く)が前月比23万7000人増だった。増加幅は市場予想(22万人程度の増加)を上回った。2日に米政府が発表する6月の雇用統計に対し「市場予想を上回る結果が期待できる」(BNPパリバ)との声があった。
6月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数が53.5と前月から0.7ポイント上昇した。指数を構成する「雇用」部門が改善したことも意識された。
米長期金利が上昇したため、日米の金利差拡大を見込んだ取引も円売り圧力として働いた。
ギリシャへの金融支援を巡り、同国と欧州連合(EU)がともに交渉再開に含みを持たせている。事態が進展するとの見方から、米株式相場が上昇。運用リスクをとる目的で低金利の円を売ってドルを買う動きが出た。
円の安値は1ドル=123円24銭、高値は122円90銭だった。
円は対ユーロで5日続伸し、前日比35銭円高・ユーロ安の1ユーロ=136円10~20銭で終えた。ユーロが対ドルで下げ、円の対ユーロ相場は円買い・ユーロ売りが優勢になった。
ユーロは対ドルで続落した。前日比0.0095ドル安い1ユーロ=1.1050~60ドルで終えた。良好な内容の米経済指標の発表を手掛かりに、ユーロ売り・ドル買いが優勢になった。
ユーロの安値は1.1043ドル、高値は1.1111ドルだった。