カタログ通販大手のニッセンホールディングスは17日、不採算事業からの撤退などの経営合理化策を発表した。2016年２月をメドにベッドやソファなどの大型家具事業から撤退し、関連事業などでの120人の希望退職を募る。主力である家族向け衣類や健康食品、化粧品などのカタログ通販事業に経営資源を集中させる。

大型家具事業については配送などでの人材不足や燃料高によるコスト上昇で経営環境が悪化していた。三重県内にある大型家具の配送センターについては売却する方針。同時にニッセンＨＤと傘下のニッセンで合計120人の希望退職を募集する。募集期間は９月24日～10月９日。退職予定日は10月31日となる。このほか、経営合理化のために衣料品や雑貨関連の海外検品所の統廃合なども進める予定。

併せて2015年12月期の連結業績予想を下方修正。最終損益を119億円の赤字（前期は89億円の赤字）と従来予想の54億円の赤字から赤字幅が拡大する。売上高も前期比12％減の1620億円と、従来予想の３％減の1776億円から156億円引き下げた。経営合理化に伴う特別損失の計上のほか、広告宣伝費の抑制などによる販売減などが影響する。業績の下方修正の責任を取り、15年12月期のニッセンＨＤとニッセンの役員報酬を月額10～30％減額する。〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕