【リオデジャネイロ=共同】チリ中部沖で16日夜に発生した地震で、チリ政府は17日、震源地に近く最も被害の大きいコキンボ州に非常事態を宣言した。地元メディアによると、政府は同日、死者が12人になり、5人が行方不明と発表した。
防災当局によると、地震により、全国で179の家屋が全壊、ほかに463軒が損壊した。17日夕の段階で約8万8千人が停電の影響を受け、9千人が飲料水の供給を受けられない状態という。
非常事態宣言は、バチェレ大統領が同日、被災地を視察して被害状況を確認、決定した。軍に治安維持を委ねる。報道によると、コキンボ州では、津波で釣り船が打ち上げられたり、破壊された船の残骸が海に浮いていたりするという。
バチェレ氏は「死者が出たのは残念だったが、地震の規模の割には、死者数は多くはなかった」と述べ、国民が迅速に避難したことをたたえた。