ミツカンホールディングスは17日、本社のある愛知県半田市で整備を進めている酢をテーマにした企業博物館「ミツカンミュージアム(MIM)」を、11月8日に開業すると発表した。施設の概要も明らかにし、すし作りを疑似的に体験できるコーナーを設けるなど、子どもも楽しめる内容にした。年間10万人の来館を見込んでいる。
同社本社の隣接地に完成するMIMは、延べ床面積が5173平方メートル。電話やインターネットを通じた予約制とし、ガイドが館内を90分かけて案内(うち20分は自由見学エリア)するガイドツアー方式をとる。ツアーの1回あたりの受け入れ人数は最大25人で、1日13回実施する。
施設内には体験型展示の「光の庭」コーナーを設置。すしの食品サンプルを置いて豆知識を伝える「すし大陸」、クイズを通じ歴史などを学ぶ「すしスクール」、粘土のシャリとシリコーン製のすしネタでにぎりずしづくりを疑似体験できる「なりきりすし屋さん」などを設置する。
鍋に関するコーナーも用意する。センサーで人の動作を感知して、野菜を切ったり、アクをすくったりといった鍋作りを体を動かしながら学べる「なべエクササイズ」などを設ける。自分の写真を撮影してオリジナルラベルの「味ぽん」をつくるコーナー(200円)もある。
入館料は大人300円、中高生200円、小学生100円。木曜日とお盆、年末年始が休館日となっている。
同日の記者会見で長谷川研治社長は「ものづくりへのこだわりなどを次世代に伝える」と意気込んだ。大辻美里館長は「ミツカンを身近に感じていただき、地域の皆様や子どもたちに愛される博物館にしていきたい」と話した。