福岡県でトンネルを走行中の山陽新幹線の車両カバーが脱落して乗客1人が負傷した事故で、JR西日本は18日、真鍋精志社長や山本章義副社長ら計5人が、1カ月分の役員報酬の30~10%を自主返上するほか、鉄道本部車両部長ら作業関係者9人を減給などとする社内処分を明らかにした。
車両カバーのボルトを締める際、専用の工具を使わず、素手で締めたことが事故につながった可能性が高いとする報告書をまとめ、国土交通省九州運輸局(福岡市)に提出。再発防止策については、作業手順を確認するチェックシートの使用などを徹底するとした。
真鍋社長は「鉄道事業者としての責任の重さを改めて自覚し、安全管理体制を再構築して安全性の向上に努める」とのコメントを発表。報告書を提出した山本副社長は「安全マネジメントのレベルをあげて世間の期待に応えられるようにしたい」と述べた。