三重県伊勢市の山林で、同県松阪市の高校3年、波田泉有さん(18)の遺体が見つかった事件で、三重県警伊勢署は29日、波田さんを刺殺したとして、波田さんと同じ高校に通う3年の男子生徒(18)を殺人の疑いで逮捕した。
伊勢署によると、男子生徒は「波田さんに頼まれてやった」と容疑を認めている。同署は事実関係や経緯を慎重に調べる。
逮捕容疑は28日午後5時10分ごろ、伊勢市の山林にある記念碑の近くで、波田さんの左胸を刃渡り約20センチの包丁で刺し、殺害した疑い。
司法解剖の結果、死因は胸の刺し傷による失血死だった。
伊勢署によると、男子生徒と波田さんは事件当時2人きりだった。2人と連絡が取れないことを案じた友人らが無料通信アプリLINE(ライン)で居場所を尋ねると、男子生徒から記念碑にいるとの趣旨の返信があった。駆け付けた友人や家族が波田さんを見つけて119番。その後、死亡が確認された。
警察官が到着した際、現場には男子生徒や波田さんの母親(58)、友人ら9人がいた。遺体の近くに血の付いた包丁が落ちているのも見つかった。〔共同〕