14日午前の東京外国為替市場で円相場は正午にかけて伸び悩んだ。12時時点は前日13日の17時時点に比べ6銭円高・ドル安の1ドル=119円65~68銭となっている。10時すぎに119円47銭近辺と2日以来、約2週間ぶりの円高水準を付けた。日経平均株価の大幅安を受けて「低リスク」とされる円を買う動きがやや強まった。
ただ日本の外為証拠金(FX)投資家が相場の流れに逆らう「逆張り」の円売りに傾いたほか、機関投資家の一角が外国証券運用に絡む円売りを進めて円の上値を抑えた。上海株式相場の底堅い動きも円の重荷になった。10時前の中値決済でドルの過不足は特に目立たなかったがその後、先物で円売り・ドル買いが出ていた。
シンガポールの中央銀行に当たるシンガポール金融通貨庁(MAS)は14日、通貨高の誘導ペースを緩める方針を明らかにした。中国では9月の消費者物価指数(CPI)などの経済指標が発表された。いずれも円の対ドル相場には特に影響はなかった。
9~12時の円の安値は1ドル=119円76銭近辺で値幅は29銭程度だった。
円はユーロに対しては反発した。12時時点は前日17時時点に比べ23銭円高・ユーロ安の1ユーロ=136円28~31銭だった。日経平均の下落が円買い・ユーロ売りにつながった。
ユーロはドルに対して反落した。12時時点は同0.0015ドルユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1388~91ドルで推移している。持ち高整理のユーロ売りが先行した後、対円でのドル安につられる格好でユーロは下げ幅を縮めた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕