長崎大学は21日、アフリカでの熱帯病の監視網を構築する研究が日本医療研究開発機構の国際共同研究プログラムに採択されたと発表した。同大が開発した抗原を使い、住血吸虫症やリンパ系フィラリア症など8種の感染症に感染しているかどうかを一括同時測定できる仕組みを、これまで行っていたケニアからエジプト、ナイジェリア、コンゴに広げる。
採血検体の冷蔵保存と搬送が難しいアフリカの実情に合わせ、指から微量に採血し、ろ紙を使って乾燥後に常温で郵送するシステムも展開する。また住民登録が完備していないアフリカで、衛星画像による家屋の登録と登録家屋の居住者からの検体の収集も行う。
国際共同研究は11月から2020年3月末まで。ケニア中央医学研究所やエジプト日本科学技術大学、ナイジェリア大学、キンシャサ大学と連携する。