カルビーは4日、台湾系の食品・流通大手、頂新グループ傘下企業などと中国で手掛けてきたスナック菓子の合弁事業を解消すると発表した。合弁会社の持ち株を30日にも合弁相手の康師傅方便食品投資に1元(約19円)で譲渡する。販売が振るわず、設立から約3年で撤退を決めた。
51%出資するカルビー(杭州)食品(浙江省)の持ち株を譲渡する。4%出資する伊藤忠商事も同様に保有株を譲る。カルビー(杭州)食品は2012年8月の設立で、スナック菓子「じゃがビー」や「かっぱえびせん」を製造、販売していた。カルビーは18年3月期に中国全体で500億円の売上高目標を掲げてきたが、15年3月期は約22億円にとどまっていた。
カルビーは香港の合弁会社、カルビーフォーシーズ傘下のCFSS(広東省)を通じて主に中国南部でかっぱえびせんなどを販売しているが、この事業は続ける。カルビーは「中国のスナック菓子は有望な市場で近い将来再挑戦する」とのコメントを発表した。