報道陣の取材に応じる「東京オリンピック・パラリンピックに向けて受動喫煙防止法を実現する議員連盟」の尾辻秀久会長(左)と松沢成文幹事長=14日午後、国会内、黒田壮吉撮影
厚生労働省が今国会への提出を目指している受動喫煙対策を強化する法改正案をめぐり、「東京オリンピック・パラリンピックに向けて受動喫煙防止法を実現する議員連盟」(会長=尾辻秀久・元厚労相)は14日、飲食店などで屋内禁煙の方針を守り、分煙や例外を避けるよう求める文書を菅義偉官房長官に提出した。議連によれば、菅官房長官は「皆さんの気持ちはよくわかっている。政府としてもしっかりと対応したい」と応じたという。
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同議連は自民、民進、公明、共産などの国会議員56人が所属、この日の提出には8会派の計9人が参加した。文書は安倍晋三首相と菅官房長官あてで、「受動喫煙防止を徹底するため分煙や適用除外を避ける」「国際基準の規制法とする」「(2019年9月の)ラグビーワールドカップ日本大会までに施行できるよう、今国会に速やかに提出する」など4項目を求めた。15日には同様の要請書を塩崎恭久厚労相に出す。
議連の松沢成文幹事長は、飲食店で小規模なバーなどを屋内禁煙の例外とした厚労省案について、「これ以上後退しないよう後押しをしていく」。尾辻会長は「全部禁じたほうが店もやりやすいのではないか。(屋内禁煙への)大きな時の流れはだれしもわかっていると信じている」と話した。(竹野内崇宏、黒田壮吉)