【NQNニューヨーク=内山佑輔】13日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3営業日ぶりに反落し、前日比5銭円安・ドル高の1ドル=122円60~70銭で終えた。米景気指標を受けて売り買いが交錯するなか、米国での年内の利上げ観測を背景にした根強い円売り・ドル買いが重荷となった。相場は前日終値を挟んで動いた。
朝方発表の10月の米小売売上高は前月比0.1%増と市場予想を下回った。10月の卸売物価指数は市場予想に反して低下した。米景気が回復の勢いをやや欠くとの見方から指標発表後にはドルが売られる場面があった。
この日の米株式相場が大幅安となり、低金利通貨の円が買われた面もあった。
一方で午前に発表された11月の米消費者態度指数(速報)は93.1と市場予想を上回った。9月の米企業在庫も市場予想を上回り、7~9月期の国内総生産(GDP)の増加率が速報値から上方修正される可能性を指摘する声も出た。米連邦準備理事会(FRB)による年内利上げが改めて意識され、ドル買いにつながった。
13日の円の安値は1ドル=122円99銭、高値は122円43銭だった。
円は対ユーロで反発し、前日比60銭円高・ユーロ安の1ユーロ=131円90~132円00銭で終えた。
ユーロは対ドルで反落した。前日比0.0035ドル安い1ユーロ=1.0775~85ドルで終えた。欧州の追加緩和と米国の年内利上げへの観測が根強く、ユーロ売りが優勢だった。
ユーロの安値は1.0714ドル、高値は1.0795ドルだった。