スズキが全面改良して売り出す主力小型車「スイフト」=東京都内
スズキは27日、小型車「スイフト」を全面改良し、来年1月4日に売り出すと発表した。国内向けには簡易ハイブリッド車(HV)など3種類のエンジンを載せたモデルをそろえ、来春からは主力のインド市場など海外でも売り出す。
スズキは主力の軽自動車が伸び悩み、スイフトのような軽以外の小型車に力を入れる。鈴木俊宏社長はこの日の記者会見で「来年は小型車販売の最高記録にチャレンジする」と話した。
車重を、従来比1割以上も軽くし、燃費や走行性能を向上。標準モデル(消費税込み134万3520円から)のほか、最高燃費がガソリン1リットルあたり27・4キロの簡易HV(162万5400円から)、走り重視のターボ車(170万4240円から)の中から選べる。多様なニーズにこたえ、各社が主戦場と位置づける小型車市場で差別化を図る。
スイフトは世界戦略車として本格販売された2004年以来、約150の国や地域で累計530万台売れた。今後、本格的HVを導入し、さらに環境性能を高めることも検討する。
一方、軽のライバル、ダイハツ工業も、親会社のトヨタ自動車と協力して小型車に注力しており、競争は激しくなっている。(榊原謙)