広島市中区の旅館「世羅別館」で食事をした横浜市の高校生や神戸市の小学生が相次いで食中毒となり、滋賀県や大阪府の小学生らも食中毒症状を訴えていたことが21日、広島市保健所への取材で分かった。保健所が営業自粛を要請した後も提供した食事が原因とみられる。発症者は150人を超えている。
広島市保健所によると、世羅別館で9、10日に食事をした修学旅行中の横浜市の女子高生が、福岡県に移動後、嘔吐(おうと)や下痢の症状を訴え、12日午前に立ち入り調査を実施。調理台などから検体を採取したが、判定に1~3日程度かかるため、営業自粛を要請した。
法的な強制力はなく、12、13日も営業を継続。この間に訪れた滋賀県、大阪府、神戸市の小学生らが発症した。保健所は13日夜に営業禁止処分を命じ、19日に解除した。〔共同〕