【カイロ=共同】イスラム教スンニ派の最高権威機関アズハルの指導者タイブ師は21日、エジプトの首都カイロで演説し、パリ同時テロを「イスラムの教えに完全に反する犯罪」と非難した。イスラム教への偏見拡大を阻止するため、欧州など世界各地に16の代表団を派遣すると表明した。
タイブ師は、テロ犠牲者と遺族の「痛みと悲しみを共有する」と述べ、犯人は「宗教の名の下に犯罪を行ったギャングにすぎない」と指摘。テロとイスラムを結び付けるのは偏見だと訴えた。
また、事件後に欧州などで群衆がイスラム教の聖典コーランを焼く映像が伝えられたことに深い懸念を表明。「イスラムについての誤った認識を正すため」に代表団を派遣すると述べた。