大阪府知事・市長を選ぶダブル選の投票が22日、始まった。大阪府市の両選挙管理委員会によると、午前11時現在の投票率は知事選で10.20%、市長選で10.11%。4年前の前回ダブル選の同時刻の投票率をそれぞれ1.77ポイント、2.62ポイント下回っている。
大阪ダブル選で、投票用紙に記入する有権者(22日午前、大阪市福島区)=共同
前回より投票率が下がっていることを受け、大阪府選管は午前11時半すぎ、「今回の選挙は今後の大阪府政の行方を占う極めて重要な意義を持つ選挙」「多くの方々が貴重な権利を行使されていない状況」と緊急アピールを出して、府民に投票を呼びかけた。
投票は午後8時で締め切られ、即日開票される。同日深夜には大勢が判明する見込み。
21日までの期日前投票と不在者投票の投票者数は知事選で76万5127人、市長選で28万4301人で、前回をそれぞれ12万7411人、3万5274人上回った。制度の周知が進んだことや、投開票日が3連休の中日で有権者が早めに投票を済ませたとみられる。
ダブル選は事実上、地域政党「大阪維新の会」公認候補と、無所属で自民党が推薦する候補を中心とする「非維新」が対決する構図。大阪維新は「大阪都構想」の再設計を公約に掲げており、ダブル選での「2勝」を条件としている。5月の住民投票で否決した大阪市民がどう判断するか注目される。
知事選は大阪維新幹事長の松井一郎知事(51)と自民推薦の栗原貴子前府議(53)、市長選は大阪維新の吉村洋文前衆院議員(40)と自民推薦の柳本顕前市議(41)が激しい選挙戦を繰り広げている。
知事選は元高校教諭の美馬幸則氏(65)、市長選は元大阪市北区長の中川暢三氏(59)、元会社員の高尾英尚氏(33)も出馬している。
1971年以来40年ぶりとなった前回ダブル選は知事選が52.88%、市長選が60.92%と高い投票率となった。