安海龍さん
韓国の朴槿恵(パククネ)大統領は2014年の旅客船セウォル号沈没事故への対応でも批判を浴びた。当時の政府の対応を追及したドキュメンタリー映画「ダイビング・ベル」の監督で、在日コリアンへの取材も続ける韓国人ジャーナリストの安海龍(アンヘリョン)さん(ソウル在住)に弾劾(だんがい)決定について聞いた。
朴大統領を罷免、5月にも大統領選 韓国憲法裁
朴大統領を罷免
「『恥ずかしい歴史』として記録される。大統領は最後まで自身の潔癖さを力説し、国民に対する説明責任を回避し続けた」。韓国の憲政史上初めてとなる大統領の弾劾決定について安さんは指摘する。
一方で「(韓国の)憲法1条が定める『主権は国民にあり、すべての権力は国民に由来する』ことを確認する宣言にもなった。真冬の厳寒に(弾劾を求めて)ロウソクの火を掲げた人々の力で、国民は私有化された権力を取り戻した」としたうえで、こう話す。
「これは始まりに過ぎない。政…