挑戦権獲得がかかる稲葉陽(あきら)八段(右)は森内俊之九段と対戦。奥のテレビカメラで、常時ネット中継されている=東京都渋谷区
第75期将棋名人戦・A級順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の最終9回戦の4局が25日、東京都渋谷区の将棋会館で始まった。名人への挑戦権と一流棋士の証しであるA級の座をかけた戦いは、深夜まで及ぶ見通しで、「将棋界の一番長い日」として将棋ファンの注目を集める。
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午前10時、対局が一斉に始まった。単独首位に立つ関西所属の稲葉陽(あきら)八段は、永世名人の資格を持つ森内俊之九段と対戦。勝てば、佐藤天彦名人への挑戦が決まる。羽生善治三冠と広瀬章人八段も挑戦の可能性がある。森内九段、元名人の佐藤康光九段らが残留をかけて争う。
対局室にはインターネット中継用のカメラが設置され、従来の「ニコニコ生放送」に加え、今年は「AbemaTV」でも中継される。夜に始まる大盤解説会は、例年立ち見が出るほどにぎわう。今年は解説者として佐藤名人が登場する。