【NQNニューヨーク=古江敦子】11月30日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が小幅に続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の1月物は前週末比0.06ドル安の1バレル41.65ドルで終えた。12月4日開催の石油輸出国機構(OPEC)総会の結果を見極めたいとして、持ち高を調整する目的の売りが優勢となった。ただ米国の減産傾向を好感する買いも入り、下値は堅かった。
OPEC総会を巡っては、加盟国は生産量を据え置いて市場シェアの確保を優先するとの見方が多い。来年はイラン産原油の供給が再開する見通しになっており、減産を決める可能性は低いとして先物に売りが出た。
米エネルギー情報局(EIA)が30日発表した米原油生産の調査によると、9月は前月から減産が続いた。米国の供給過剰が解消に向かっているとして、買い優勢で推移する場面もあった。
ガソリン、ヒーティングオイルは続落した。
金先物相場は反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、取引の中心である2月物は前週末比9.1ドル高の1トロイオンス1065.3ドルで終えた。2月物は前週末に約5年10カ月ぶりの安値を付けた後とあって、短期的な戻りを見込んだ買いが入った。
欧州中央銀行(ECB)による追加の金融緩和観測も相場を支えた。追加緩和に伴う余剰資金が金市場に流入するとの期待が買いを誘った。
銀は反発した。プラチナは続落した。