JR東日本は1日、山手線の新型車両E235系が運転を打ち切った11月30日夜の大塚駅(東京都豊島区)でのトラブルは、新たに採用した制御装置の不具合が原因とみられると発表した。調査のため、新型車両の営業運転を当面見合わせる。
E235系は30日午後に営業運転を始めたばかりだった。
JR東によると、30日午後10時50分ごろ、大塚駅で停車する際にブレーキの利きが弱かったため、運転士は手動の予備ブレーキを使ったが、本来の位置より約1.5メートル手前で停止。運転席のモニターには多数の故障表示が出た。
ブレーキやドアの開閉など車両各部の動作を制御した上、各部のデータなどから機器の状態を監視する列車情報管理装置「INTEROS(インテロス)」の不具合が原因とみられ、JR東が詳しく調べている。この装置はE235系で新たに導入された。
30日はほかに、大崎駅(品川区)への到着時にホームドアが開かなかったり、目黒駅(同)で停止位置を約55センチ行き過ぎたりするトラブルも発生。2件はインテロスの不具合が原因と判明、ソフトウエアを改修する。
E235系は3月に完成し、4~11月に試運転で約1万キロ走行させて機器の確認をしたが、同様の不具合は発生しなかった。同社東京支社の梅原康義支社長は「原因究明と再発防止に努める」とのコメントを出した。〔共同〕