政府が7日夕に開いた経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)で、塩崎恭久厚労相はパートで働く主婦などの労働時間を増やすための支援策の案を示した。就労時間の延長や賃上げを条件として企業に補助金を配り、労使折半となっている社会保険料の負担を和らげる。労働者も、賃上げ分で社会保険料の負担を抑制。年収が130万円を超えると年金や医療の保険料が生じて、働く時間の抑制要因となる「130万円の壁」の対策とし、人手不足の緩和につなげる考え。
例えば、現在は時給1000円で週20時間働くと年収は104万円。税金を計算の対象外とすると、社会保険料がないため手取り額も同額となる。対策の適用後は、1030円の時給で週25時間働いた場合の年収が約30万円増の133.9万円。社会保険料の19.4万円を引いた114.5万円が手取り額となり、104万円を上回る。今回の対策の期間は、16年4月から19年度までの4年間。補助金の支給額は1事業所あたり最大600万円が上限となる。対象人数は、期間中の総計でのべ20万人程度としている。〔日経QUICKニュース(NQN)〕