9日午前の東京外国為替市場で円相場は続伸した。12時時点では1ドル=122円76~79銭と前日17時時点に比べ34銭の円高・ドル安で推移している。原油先物相場や米株式相場の下落を受けて日経平均株価が軟調に推移しており、「低リスク通貨」とされる円の買いが優勢になった。「短期的な投機筋が原油安を材料に、豪ドルなど資源国通貨を売り円に買いを入れた」(国内銀行の為替ディーラー)ことも、対ドルでの円高につながった。市場参加者の売買は低調で、少額の円買いで値が振れやすかった面があるという。
10時前の中値決済にかけて国内輸入企業などの円売り・ドル買いが優勢となり、円は123円05銭近辺まで伸び悩んだ。ただ輸入企業の売りが一服すると、日経平均の下げ幅拡大と歩調を合わせた円買い・ドル売りが入り、円は再び戻した。
9~12時の円の高値は122円75銭近辺で、値幅は30銭程度だった。
円は対ユーロで反落した。12時時点では1ユーロ=133円92~95銭と同14銭の円安・ユーロ高で推移している。対ドルでのユーロ高が対円に波及し、円安・ユーロ高が進んだ。
ユーロは対ドルで続伸した。12時時点では1ユーロ=1.0908~11ドルと同0.0041ドルのユーロ高・ドル安で推移している。株式相場の下落を受けてドルに比べ金利水準が低いユーロの買いが優勢になった。持ち高調整のユーロ売り・ドル買いが出て、伸び悩む場面もあった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕