11日の新興企業向け株式市場で、日経ジャスダック平均株価は4日ぶりに小反発した。終値は前日比4円30銭(0.16%)高の2677円04銭だった。日経平均株価が心理的な節目の1万9000円を割り込まずに上昇を続けたことを受け、投資家心理が和らいだ。大型株に加えて新興市場に資金を振り向ける姿勢がやや広がった。
バイオ関連やIT(情報技術)銘柄の上昇が目立った。ただ、売買代金は概算で575億円と盛り上がりに欠け、約2週間ぶりに600億円を下回った。理由として「割安感や好材料が出た銘柄の物色は続いているが、足元で相場全体の力強さまではみられない」(国内証券)との声が聞かれた。
午後の取引で新興市場は、日経平均の動向を映すように高値圏でもみ合った。主力銘柄で構成するJASDAQ―TOP20は4日続落した。
ジャスダック市場の売買高は概算で1億0377万株だった。新たなレストランを展開すると発表したアスラポートが大幅高。民泊を巡る連想買いが入ったアパマンショやクルーズ、石井工研も上昇した。一方、業績の下方修正を受け菊池製作が下落。ノジマやマクドナルドも売られた。
東証マザーズ指数は続伸した。終値は前日比9.97ポイント(1.12%)高の903.46だった。そーせいが株式分割後で初めて1万円を超えるなど堅調。株式分割を発表したジグソーやサイバダインも上昇した。半面、元役員による業務上横領の疑いを発表したアップバンクが大幅安。ミクシィやFFRIも下落した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕