【NQNニューヨーク=内山佑輔】18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅続落し、前日比367ドル29セント(2.1%)安の1万7128ドル55セントで終えた。10月14日以来、約2カ月ぶりの安値。アジアや欧州の株式相場が大きく下げたほか、原油先物相場の下げが続いて投資家心理が悪化。運用リスクを避ける動きにつながり、この日の安値圏で引けた。
ダウ平均の下げ幅は、世界的な市場混乱の余波が続いていた9月1日(469ドル)以来3カ月半ぶりの大きさとなった。
原油先物相場は先安観が根強い。石油輸出国機構(OPEC/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE6E0EAE2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX)が18日まとめた石油市場の長期見通しの要旨では、OPEC産原油の生産が2040年までに大幅に増加すると予測している。目先は米国での記録的な暖冬に伴う暖房需要の減少なども見込まれる。
市場では米連邦公開市場委員会/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EAE2E2E4E2E3E4E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX(FOMC)を終え年内に大きなイベントはなくなり、手じまい売りが出やすかった。先物やオプションの取引期限満了日が重なって商いが膨らみ、値動きが大きくなった面もあった。
ハイテク株の比率が高いナスダック/dx/async/async.do/ae=P_LK_ILTERM;g=96958A90889DE2E6E3EBE2EAE2E2E3E5E2E1E0E2E3E29BE0E2E2E2E2;dv=pc;sv=NX総合株価指数も大幅に続落し、前日比79.471ポイント(1.6%)安の4923.082で終えた。10月22日以来ほぼ2カ月ぶりの安値水準。
業種別S&P500種株価指数は10業種全てが売られた。「金融」「IT(情報技術)」「生活必需品」などの下げが大きかった。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の売買高は約25億1000万株(速報値)、ナスダック市場は約30億9000万株(同)だった。
中古車販売最大手の米カーマックスが急落した。取引開始前に発表した2015年9~11月期決算で、1株利益が市場予想を下回った。ダウ平均の構成銘柄では金融のゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースが安い。映画・娯楽大手ウォルト・ディズニーや航空機大手のボーイングも売られた。
一方、カナダの通信機器のブラックベリーが大幅高となった。朝方発表の15年9~11月期決算で1株当たりの赤字が市場予想に比べて縮小したことが好感された。外食のダーデン・レストランツも収益見通しの引き上げが好感され買われた。