東京電力と東京ガスは21日、ガスの検針業務を自動化する共同実証実験を始めると発表した。東ガスが各戸に出向いて検針しているガスメーターのデータを、東電の通信システムを使い自動で取得できるか検証する。実現すれば東ガスは検針業務を大幅に効率化できる。東電も自社のシステムを他社に使ってもらうことで新たな収益源として見込めるようになる。
2016年1~8月にかけて東京都小平市内の約500戸で実証試験に取り組む。実用化については未決定という。
東ガスが各戸に試験用ガスメーターを設置し、東京電力のスマートメーターと無線通信でつなぐ。東電が持つ通信システムを使って東ガスが検針データを取得する。東ガスは現在ほとんどの検針データを検針員が収集している。通信の成功率や所要時間などを確認し作業効率化に向けた有効性を検証する。東電も既存システムを活用した新たな事業展開を検討する。
16年の電力小売り全面自由化に続き、17年にも都市ガスが自由化される。今回のシステムが運用できれば自由化後のデータ計測も効率化できるとみている。