【NQNニューヨーク=内山佑輔】29日のニューヨーク外国為替市場で円相場は7営業日ぶりに小反落した。前日比10銭の円安・ドル高の1ドル=120円45~55銭で取引を終えた。米経済指標の改善を手掛かりにドルが買われたほか、このところ円高・ドル安が続いていた反動が出た。
米調査会社コンファレンス・ボードが29日発表した12月の米消費者信頼感指数は3カ月ぶりに上昇し、市場予想も上回った。消費者心理の改善を受けて米景気の先行きに対する期待が広がった。米連邦準備理事会(FRB)による今後の利上げも改めて意識され、円やユーロなどの主要通貨に対するドル買いが優勢となった。
米ダウ工業株30種平均は192ドル上げ、ニューヨーク原油先物相場も反発した。投資家心理が強気に傾き運用リスクを取る参加者が増えるとの見方から、低リスクとされる円には売りも出やすかった。
ただ、円の下値も限られた。年末が近づき市場参加者は減っている。積極的に持ち高を一方向に傾ける動きも限られ、相場は方向感に欠いた。ニューヨーク市場での円の安値は120円51銭、高値は120円34銭で値幅は17銭にとどまった。
円は対ユーロで3営業日ぶりに反発し、前日比45銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=131円55~65銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで3営業日ぶりに反落した。前日比0.0050ドル安い1ユーロ=1.0915~25ドルで終えた。米経済指標の改善を受けたユーロ売り・ドル買いが出た。
ユーロの安値は1.0899ドル、高値は1.0973ドルだった。