25日午前の東京外国為替市場で円相場は続落した。12時時点では1ドル=118円79~82銭と、前週末17時時点に比べ72銭の円安・ドル高水準で推移している。日経平均株価が1万7000円台に乗せ、前引けにかけて上げ幅が200円を超えた。株高を背景に投資家が運用リスクを取る姿勢を強め、「低リスク通貨」とされる円に売りを出した。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が3月の追加緩和を示唆したのに続き、金融政策の方向性が同じである日銀も追加緩和に動くとの思惑が強まっている。円の買い持ち高を増やしていた短期筋による、持ち高を解消する目的の円売りも出た。
朝方は、22日の米原油先物相場やダウ工業株30種平均が大幅に上昇し、円が対ドルで下落した流れを引き継いで始まった。
9~12時の円の安値は118円85銭近辺、高値は118円43銭近辺で、値幅は42銭程度だった。10時前の中値決済については「円・ドルの需給に偏りはない」(国内銀行)との指摘があった。
円は対ユーロで続落した。12時時点では1ユーロ=128円39~42銭と同51銭の円安・ユーロ高で推移している。株高を背景とした円安・ドル高が対ユーロにも波及した。
ユーロは対ドルで続落した。12時時点では1ユーロ=1.0808~11ドル近辺と同0.0023ドルのユーロ安・ドル高水準で推移している。ECBによる追加緩和観測を背景に、ユーロは対ドルで安値圏での推移が続く。利上げサイクルに入った米国と欧州との金利差拡大を見込んだユーロ売り・ドル買いが優勢だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕