新型車両のイメージ画像=伊予鉄道提供
伊予鉄道(松山市)は25日、来年4月をめどに持ち株会社「伊予鉄グループ」(仮称)を設立すると発表した。持ち株会社が経営戦略などを統括し、傘下に鉄道やバスなどの事業会社13社を置く方針。今年9月には新型の次世代型路面電車(LRT)を2両導入することも合わせて発表した。
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現在は伊予鉄道が鉄道やバスの事業を手がけながら、子会社11社を束ねている。新体制では持ち株会社が現在の伊予鉄道の法人格を継承したうえで、傘下に事業会社を置く。伊予鉄道の清水一郎社長は記者会見で、「新体制で意思決定を早くし、利用者のニーズに応えていく」と述べた。
新型LRTは松山市を走る市内電車(路面電車)に導入される予定。低床バリアフリー型車両で、流線形のデザインや鮮やかなオレンジ色の車体が特徴。現行の車両より通路幅が24センチ広がり、定員数は約3割増の60人。無料Wi―Fiや英語の車内アナウンスで外国人観光客にも対応する。
また、女性の市内電車運転士を養成することも発表した。同社では戦後初の女性電車運転士となり、郊外電車の女性車掌の中から2人が登用される。社内講習や免許取得をしたうえで、6月末から市内電車で乗務を始める予定という。(大川洋輔)