日本各地が大雪に見舞われた21~24日、手押し式の除雪機の下敷きになって死亡する事故が3件あったことが27日までに消費者庁のまとめで分かった。うち1件は除雪機の安全装置が機能しない状態になっていた。同庁は「正しくない使い方や故障したまま使用を続けるのは危険だ」と呼び掛けている。
手押し式の除雪機は通常、ハンドルに付いたレバーを握らなければ、前後に進まないようにする安全装置が付いている。消費者庁によると、3件のうち長野県で起きた1件はハンドルとレバーにテープが巻かれ、手をレバーから離しても後進する状態になっていた。長時間握る負担を減らす目的とみられる。
手押し式の除雪機による事故は毎冬相次いでいる。消費者庁によると、使用者が下敷きになったり巻き込まれたりして死亡する事故は昨年3月までの5年余りで15件あった。近くにいた人が巻き込まれることもあり、同庁は使用時は周りに人がいないのを確かめ、雪を取り除く際はエンジンを止めるよう求めている。〔共同〕